ワインを語るにあたって~ムートンロートシルト~

続きましては、取り上げます大きなキーワードとしては

①1855年にパリ万国博覧会にて市場の動向に反して格付けに外れた苦渋を飲んだワイン。

②毎年描かれるラベルがとても印象的なワイン。

 

皆さんもご存知の【シャトー・ムートン・ロートシルト】です。
(知らなかった方はこの記事を読んで参考にしてください)

正式名称

シャトー・ムートン・ロートシルト
Chateau Mouton Rothschild

フランスのボルドー地方ポイヤックにあるこのシャトー。
元々ポイヤックには有名なシャトーが数多くあり他の5大シャトーのうちこのシャトー含め3つも存在しています。
この地方ではカベルネソーヴィニヨン、メルロー、カベルネフラン、プティヴェルドなどが多く植えられておりこのシャトー・ムートン・ロートシルトもその品種を組み合わせて作られています。

最初に挙げたキーワードに触れてみましょう。

①1855年にパリ万国博覧会にて格付けの1級の座に座ることができなかった。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか。

まずはじめにこのパリ万国博覧会にて選ばれたワインは、ラフィットロートシルト・マルゴー・ラトゥール・オーブリオン(メドック地区以外での例外)。
ムートンはというと筆頭にあげられるラフィットと市場価格では同一とまでいわれていたのですが、結果的には一級に選ばれることはありませんでした。
(諸説には格付け直前にイギリス人によりワインナリー買収が行われた為フランスのものとみなされなかったともいわれています)

この悔しさをムートンはラベルにこう記しています。
『第一級たり得ず、第二級を肯んせず、そはムートンなり』
(=第一級にはなれなかったが、第二級では甘んじていられない、ムートンはムートンである)

悔しい気持ちがにじみ出ていますね。

しかし、この熱い思いは過去の前例も覆し見事1973年には一級に昇格することができました。
またこの思いをラベルに記しています。

『今第一級なり、過去第二級なりき、されどムートンは不変なり』(=現在は第一級であるが、過去に第二級であった、しかしムートンは変わることがない』

なんと自信の現れでしょうか、しかし自分の手掛けるワインに絶対的な自信を持つと言うのは素晴らしいことではないかと感銘をうけました。

この一級を勝ち得るために多くの試行錯誤と多くの敵を作ったことは間違いないでしょう。
そこまでの執念がこのワインを押し上げたのは言うまでもないかもしれません。

②毎年描かれるラベルがとても印象的。
その歴史はそこまでは長くなく、当時の所有者でもあったフィリップ・ド・ロッチルド男爵がこの原案を思いつき1946年以降、世界の偉大なる画家や彫刻家により描かれています。そして今もなおそのデザインに世界の目は向けられており、毎年ラベルの発表には大きく話題に取り上げられています。
過去の描いた画家の名前をあげてみると、ミロ、ピカソ、シャガールにコクトー、ウォーホル、マザーウェル等々そうそうたる面子がこのワインのエチケットへ手を加えている。

品質はさることながらこのラベルのコレクターによる収集のよりワインの価値も変動し、やはり大きく市場価格が変動するのはグレートヴィンテージと言われる年のワインはいつでも高値は付けられます。

このように歴史の中にも斬新かつ注目するポイントが多いこのムートンロートシルト。
未だにその品質は常に高みを目指すこのワイナリーの飽くなき頑張りに脱帽です。

ここで豆知識!!
Q、依頼された画家へのムートン家からの報酬はなんでしょう?

A,その年のワインを600本だそうです。現物支給とは嬉しのか悲しいのかわかりませんが、最高のワインをその数だけもらえるとなるといい年に描いた画家はすごい報酬をもらうことになりますね。

例。近年グレートヴィンテージが多いと言われる2010年に関してはアメリカの彫刻家で現代アートの第一人者ジェフ・クーンズによって描かれたワインは現在の日本市場での相場はおおよそ130,000円/本つまり換算すると・・・・計算するのはやめておきましょう。
あくまで過去の待遇と噂で聞いたので現在は変わっているかもしれません。

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参考文献
~wikipedia~
~日本ソムリエ協会教本参照~
~ボルドー第4版 ロバート・M・パーカーJr. 著~

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Cachette Secrete ショッピングサイト
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